ソプラノ川上真澄のオペラな生活

ソプラノ歌手の日常を。

子どもの発声指導

街ではクリスマス一色になってきましたね。ハロウィンが終わったら一斉に衣替えをして変わり身の早さ?に驚いてしまいました。

 

カトリック教会では次の日曜日から待降節、イエス様の誕生を待つ季節に入ります。なので、街のクリスマス一色はちょっと早いんですね。

 

さて、私が所属するカトリック教会では、2ヶ月に一度、子どもが朗読などを担当するミサを行なっています。

先日は初聖体の秘跡も重なって、子ども一色な雰囲気のミサになりました。

初聖体のミサとは、幼児洗礼を受けた子どもたちがミサの中でご聖体のパンを頂けるようになる最初のミサのこと。幼児洗礼を受けただけでは半人前なんです。その後、中学生くらいで堅信の秘跡を受けて、それでやっと一人前の信者になります。

 

このミサの後、教会のクリスマスツリーの飾り付けやら準備を六年生がリーダーになってやりました。

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中と、

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外も。

 

クリスマスのミサは、私は答唱の当番です。

子どもが担当するミサでも答唱は子どもがやります。6年前に私が言い出して、ずっと私が指導という形でやってきました。他所の教会ではどうなんでしょう?子どもが答唱をやるところは滅多に無いのではないかと思われます。

 

教員の経験は無いので、子どもの発声ってよく分からないのですが、最近分かってきたことは、頭声で歌う子と地声で歌う子の両極端がいたり、上手く移行することが出来たり、程よく混ざっていたり色々。(大人も同じだ!)

もともとハスキーな声の子は頭声での発声で歌わせるといいみたいです。地声だと元々のハスキーな声が出てきて、かすれたりして滑らかに歌うことができません。頭声で均一な声で歌うことを覚え、そこから強化していく方法…。でもこれは時間が掛かります。

 

オペラでは完全に頭声の声では、使えない場合があります(子どもの場合ね)では、大人も地声でいいのかというとそうでは無いのですが、いわゆる白い声だと表現にならない…子どもらしい声が必要だったりするんです。

オペラに数多く出演している児童合唱団出身の人に、白い声の子にはどんな指導されてた?と聞いたら

「そんな声はいらないのよ」って言われてましたって!(実践的です)確かにそうなんですよねぇ。この辺が児童合唱経験者が声楽家になるのは難しいと言われる所以かもしれませんが、上手く移行してる人もいるので一概には言えないですね。

私が子どもの頃、どんな発声してたんだろう?歌うことで悩んだことがなかったので、分からないのです。14歳頃、高い音が出しにくくなってしまったので、おそらくその頃に緩やかな変声期を迎えていたのだろうと思います。

 

地声だけの発声ですと、ある高さからは音に届きません。頭声も使いつつ、という歌い方がいいのでしょうけど、そのうち変声期もやってくるし、子どもに教えるのって難しいんだなぁと思う今日この頃です。