ソプラノ川上真澄のオペラな生活

ソプラノ歌手の日常を。

だから相撲取ってるみたいになるって

稽古が立て込んでいます。

土曜日は合唱稽古ですが、合唱と絡む部分があるのでソリストも合唱と一緒に稽古をします。

今回はダブルキャストなので二通りあるわけです。

モリーノそれぞれの性格が違いすぎる!なんてパニック起こしてる団員もいますし、こっちはこうやったのに、あれ?ってみんな右往左往していて、見てるこっちは面白い!!(楽しんでてゴメン)

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2日目のドゥルカマーラ

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初日のドゥルカマーラ

 

ソプラノのある方は本気で笑っちゃってて演技になってません。

私(アディーナ)は出演しない箇所なのでお客さん気分で見ていましたが、笑い殺されるかと思いました。

 

ソリストさんは合唱団とは一年ぶりくらいに会うので、合唱メンバーの変化に敏感です。

「痩せたよね?」ってある方に言ってたネモリーノ。

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こちらはジャンネッタとネモリーノ。

 

私の相手役なんですけどね、

「私たちもどっちかが痩せないと相撲取ってるみたいになるのよ!!」

 

痩せたよね?って言ってる場合じゃないです。

ホントに相撲取ってるみたいになるから。

 

長崎

今月に入ってすぐ、長崎で稽古をしておりました。

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昨年5月に上演予定だった『愛の妙薬

やっと、です。

 

長崎から合唱団も参加。当初の予定より人数は減ってしまいましたが、それでも来てくださるのは有り難い。小さな会場なので、それはそれで丁度良かったのかも。

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それにしても、長崎の皆さんは底抜けに明るいのです。出身の私がたじろいだくらい。

 

「こんな人間がたくさん行きますけど、稲城市民オペラの皆さんは大丈夫ですか?」

なんて謙遜して言ってましたけどね、

「私で慣れてるはずだから大丈夫です」とお答えしておきました。

 

稲オペの皆さんは、苦笑いしてたりして😅

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ホテルから稽古場へはオランダ坂の脇を通って。

 

稲城でも長崎の皆さんを迎える準備です。

 

乙女にお願い!

日本ではガラパゴス的に進化した?『乙女の祈り

ピアノを習い始めて中級レベルに達した少女たちに好んで弾かれるようです。ちょうど小学六年生頃でしょうか…私の友人もその頃に弾いていたのを覚えています。

この曲、のっけから指を1オクターブ開いた状態での演奏になります。12歳頃の女の子の手…。けっこう大変なんじゃないでしょうか。

 

実は私は弾いたことが無いのです。あちこちで話してますのでご存じの方は多いと思いますが、高校生からピアノを始めたこともあり、ピアノのレベルは…(私のとんでもピアノエピソードは数知れず)

 

さて、そんな『乙女の手』による『乙女の祈り』の演奏は小さな手で必死になって1オクターブを弾くので、乙女、ではなく、何か別のものになってしまっているように感じておりました。

結果『乙女の祈り』という曲自体が、そのように演奏するもの、そういった曲として定着しているような感じもするのです。

 

今回のコンサートの練習でピアニストが弾き出した時にあまりのマエストーゾな感じに

 

「それじゃ、私、歌えない」

 

いやぁ、ソプラノ歌手って怖いですねぇ😱

 

ま、それは冗談ですけど、前奏部分の雰囲気で歌い出しも決まってくるので、マエストーゾ(荘厳に、堂々として)な前奏にはそれを上回るか同等のマエストーゾな感じで歌い始めるのが自然と思います。

が、そういう曲でもないので、ここはやっぱり『乙女』でお願いしました。

 

「昔、乙女だったかもしれないけど、乙女でね!」

 

いやぁ、ソプラノ歌手って怖いですねぇ😱

 

ボンダジェフスカを研究されているドロタさんに、楽譜など演奏に関する資料は残っているかお聞きしたら

「何も残っていない」ということでした。

 

ということは、奏者の解釈での演奏で何ら問題はないということでしょう。

エストーゾも有りかもしれませんが、少女がスキップするようなイメージを持っていました。

でも、マエストーゾな感じを少し残して『凛としたもの』を表現してもいいのかもしれません。そしたら歌い方も少し変わるかな。それは次回のお披露目に向けて、ピアニストと研究しようと思います。

 

次回は、10曲ほど新しく加えようと考えています。

でもこちらはほとんどネタ切れ…というか、8月のオペラ『愛の妙薬』公演でちょっと余裕が無くなってきました!!

このコンサートの次回は2年後を予定しています笑

 

今は

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こっちに集中します❣️

 

 

 

 

乙女はいけない?(コンサート・その8)

乙女の祈り』は宗教的であるとして、共産圏の支配下にあったポーランドでは演奏禁止になりました。

歌詞があるわけでもないし、グレゴリオ聖歌的な音楽でもないこの曲のどこが宗教的なのでしょうか…

 

タイトルに付けられた『乙女』がいかんのだそう。

日本人のイメージする乙女は、うら若い可憐な少女、といった感じですかね。

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例えばこんな花のような…

(庭植えしていたヴィオラが、しぶとく生きてました!)

 

一方、ヨーロッパでは『乙女』というと『聖母マリア』のことを指します。

簡単に説明すると

ポーランド語は分からないのでイタリア語で)

乙女の祈りをイタリア語では、

La preghiera di una vergineと言います。

祈りに当たる部分がLa preghiera

乙女に当たるのが una vergine

 

そう、vergine です。ヴェルジネって読みます。

英語読みしてみて。

聖母マリアは処女で受胎しました。ですので、聖母マリアのことをvergineと表現するのですかね…いや、逆かな。聖母マリアのことをVergineって言うから…?ま、言葉のことは分かりませんが、Vergineが聖母マリアを意味するのは間違いありません。

ポーランド語でのタイトルも乙女に当たる部分は、このvergineに相当する言葉が付けられているのでしょう。

そういうわけで、ちゃんと訳すと『聖母マリアの祈り』となるわけです。

 

ポーランドでは禁止されている間に、この曲は忘れ去られてしまいました。演奏できる世の中になったら、音楽評論家や音楽学者たちによって彼女の作品は価値のないものとしてこき下ろされました。

そういうことも加わって、日本のみ、それもピアノを習い始めて中級あたりに差し掛かった子どもたちによる演奏が主流に。日本にはそういった学者たちの『こき下ろし』は届いていたのかどうなのか。

しかしながら、音大生でレッスンに『乙女の祈り』を持っていった、という話は全く聞きません(たぶん怒られるんじゃないかしら)皆、子どもの頃に弾いて、音大時代は他にやらなければいけない曲で大変になりますから。

そういうわけで『ガラパゴス的』に残ったのかもしれません。

 

そうは言っても、この曲が生まれた頃は、たくさんの方に愛されたミリオンセラーだったわけです。全く価値がないとは言いきれないと思います。

 

聖母マリアの祈りというタイトルの曲に、アヴェ・マリアの祈りの歌詞を付ける…

思い付きで始めたことですが、こんなにしっくり来るものが出来上がるとは夢にも思いませんでした。

なかなか可愛らしい歌になりました。

 

そういえば、コンサートから2週間が過ぎました。お客様から報告は受けてませんし、私もピアニストもスタッフも元気なので、コロナの感染は無く、無事に乗り切ったということですね。

ありがとうございました😊

 

 

乙女の祈り(コンサート・その7)

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先日、コンサートのお疲れ様ランチしてきました。ホントはガーッと飲んで…と、やりたいところでしたが…(緊急事態宣言中でアルコールの提供はどこもしてない)

 

さてさて。

乙女の祈り』について。

ボンダジェフスカ…

聞いたことありませんね?

バダジェフスカ、これではどうでしょう?

 

乙女の祈りの作曲家です。

彼女の名前は知らずとも、メロディはどなたも耳にしたことがあると思います。(かつて川崎市ではゴミ収集車の音楽だったとか。新幹線の発着メロディになってる駅もあるそうです)

 

ポーランドでは彼女の名前はボンダジェフスカと読みます。日本ではバダジェフスカで知れ渡っていますから、通称でいくのがいいのかもしれません。でも名前は本人が呼ばれていた読み方で呼んであげたいと思います。

 

さて、そのボンダジェフスカの乙女の祈りですが、本国ポーランドではこの曲は全く知られていません。最近になって逆輸入という形でポーランドに知らされました。

 

日本に入ってきたのは明治時代。

西洋音楽とピアノの導入によって、数々のピアノの曲と一緒に入ってきました。

そして、曲のタイトルのイメージ、親しみやすくて可愛らしいメロディに、ピアノを習う少女たちの憧れの曲となりました。そうして、ガラパゴス的にこの曲は日本で生き残ることになりました。

 

一方、ポーランドでは忘れ去られていました。近年、ポーランドに留学、あるいはポーランドから日本に来た人たちによって、その存在は知られるようになりジャーナリストであるポーランド人のドロタさんにより研究がなされています。(元々、彼女とは知り合いだったんですが、まさかボンダジェフスカの研究をされてたなんて知りませんでした!)

 

彼女によると『全く資料は残されていない』そうで…

それでも残された文献、お墓、歴史的背景から見えてくるものもあります。

 

この曲が産み出された当時は、大変もてはやされたようです。楽譜も出版され、彼女の作品でない曲まで、彼女の人気にあやかって彼女の曲として出版されたものもあるとか。

もてはやされた背景には、サロン文化というものがあるようです。ブルジョワ階級の人々の集まりに女性が作曲した耳障りの良い華やかなピアノ曲…。皆がこぞって弾いたことでしょう。

残念ながら若くして亡くなりましたが、彼女のお墓には楽譜を持った少女の像があります。あの時代において、パートナーである夫の理解と応援があったのですね。そういう意味では『やっかみ』の対象になったのではないかとドロタさんは言います。

 

ポーランドは戦争によって苦しい時代を迎えます。

共産圏の支配下にあった時に『乙女の祈り』は演奏禁止となりました。

 

なぜか。

乙女の祈り』だから、です。

 

この『乙女』というのが宗教的であると判断されたんですね。

『祈り』だからではないの???

ごく普通の日本人ならそう考えますね。

 

長くなるので、一旦ここまで。

 

なぜ『乙女』がいけないのか、ちょーっと考えていてくださいね!宿題!!!

 

 

 

 

 

 

キューンってするんだよね❤

カルチャーにて。

「先生、石崎ひゅーいさんの『アヤメ』って曲知ってる?」と、生徒さん。

何かのドラマのエンディングか何かで流れていたそうで。

私、テレビは見ないので全く分からず。

このアーティストさんも全く存じ上げず…

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これは菖蒲。アヤメと見分け方が分かりません…

 

すぐにスマホで検索。

「そうそう、この曲!この部分がね、何だか懐かしいような、切ないような…」

 

じゃあ楽譜を入手して、教室で取り上げましょうね!と言ったらとても嬉しそう。

 

なんで懐かしい感じがするんだろう?どこかで聞いたことあるのかなぁ?なんて言ってましたが、そういうわけではないと思いますよ。5月7日にリリースされたばっかりだもの😎

 

初めて聞くのに懐かしいような、胸がキューンとなる曲ってありますね。そう感じる曲やメロディは人それぞれで、一生のうち、そういう曲に出会うのはホンの僅かかもしれない。だからそういう想いは大切にしたいなぁと思います。

 

私もつい先日、久々に『キューン』となる曲に出会ったんです。フォーレの歌曲…歌いたいなぁ。フランス語かぁ…

 

この曲、ここからのメロディがいいのよ!って、二人ほどに聞いて貰いましたが

「あぁ、フォーレっぽいね」

そうよね。ズキューンって、誰もがなるわけではないのよ。

 

だから生徒さんの「ここからのメロディが…」と、ちょっと興奮気味に話されてるのを見て、大いに肯定してあげ…ようと思ったけど、

 

全然ズキューンって来なくて(私にとってはなんじゃこりゃ?みたいな)反応はイマイチになってしまったかも笑

 

そういうわけで楽譜を探してます。

出版されてるのかしら???

 

ドレスを洗う

恒例のジュチャジュチャ干しです。脱水せずに干します。

先日のコンサートで着たドレスを洗いました。

昨年は全く歌う機会が無かったので1枚も洗いませんでしたが近々ドレスを着ることは無いので、お天気のうちに洗ってしまいました。

 

浴槽で洗います。

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昔はクリーニング屋にお願いしていました。

当時(今も?)1着につき1万円は掛かりました。その割に汚れは落ちないんですよ。「繊細なものだからドライでしか洗えない」なんて言われるんです。

 

昔は、ドレスは使ったら干して汗を飛ばしておく、というお手入れが主流だったと思います。毎回クリーニングに出すなんて出来なかった。(今も)

「先輩にドレスを貸したら汗の臭いが凄くて…もう着れない」なんて言ってる知り合いがいました。それまでの蓄積もあるのか干したくらいでは汗は飛ばない…

 

ドレスが汚れるのはせいぜい裾くらいです。引き摺るから。それでも室内でしか着ませんから殆ど汚れません。

一番は汗。

かなり汗をかきます。オペラ公演の時はゲネプロ(前日リハーサル)と本番でサイズが変わることもあります。きっとかなりの量の汗をかいているのでしょう。

1回くらいでは臭いは気になりませんが、後から異臭となって表れます。そうなる前に落とす!汗を落とすには水に通すのが一番。

 

新人演奏会の時に着た、云わば私のファーストドレスとも言うべきお気に入りのドレスがありました。途中、デザインを一部変えて何度着たか分かりません…これが汗ジミが酷くなり、クリーニングに出しても改善せず、とうとう捨てなきゃいけないというところまで来ました。

どうせ捨てるんなら一か八かやってみようと、酸素系の漂白剤(色柄物OKの漂白剤)に漬けたら…

見事に復活‼️

なぁんだ、ドレスって自分で洗えるんじゃない!高いお金を払ってきたのバカみたい!って、その時から自分で洗うようになりました。(もうそのドレスは経年劣化で処分)

 

そういえば同じように夏の着物も自分で洗いました。絽の着物。絹ですが…アハハ(ˊᗜˋ)