また進化した歌唱マスク
なんとまた進化したんです。
ある団員さんの提案で不織布バージョンを作ってみました。
不織布にも色々あって、硬かったりゴワゴワしたり。ちょうど良いものが見つかりました。
そして空間を保つことが出来るのか…
これは難無くクリア。
従来の型紙に少し変更を加え、元々の布バージョンの良さをそのまま引き継ぎました。
不織布バージョンで型紙を変えたので、布バージョンもマイナーチェンジ。こちらも前より軽くなりました。
そして、
不織布バージョンを付けてさっそく稽古に参加。
苦しくない!!!軽い!!!
従来のペリカンマスクも普通のマスクを付けて歌うよりは楽だったのですが、これはそれを上回ります。
どうしよう。快適過ぎて布に戻れない。
布タイプほど耐久性はないと思われますが、何より楽なので、これからは不織布バージョンでいくかも。
果たしてどのくらい持つのか…。
気になる方はご連絡を。不織布バージョンは千円です。
後ろのワンポイント刺繍もお気に入り。
一つひとつ手作りなので、この刺繍は入ったり入らなかったり、柄も違います。
雷
久しぶりに雷。
落しました。
好き好んで落しているわけではないです。疲れるのですよ。お陰で日曜日は動けませんでした。身体中が痛くて痛くて…
って、叱るのに身体を使うわけではありませんが、なぜか身体が動かなくなるほど疲れます。
週初めは息子の指定校推薦合格の知らせで幸先良かったんですけどね…。気がつけばもう大学生です。この前まで私、大学生だったのに!!
さて。
私の苦手なことは『譜読み』と『暗譜』です。
歌い手なのに…基本なのに…
身体に音と言葉が入るまでに時間が掛かります。
バカかと思うくらい暗譜にも時間が掛かります。
なのでね。
ピアニストに助けて貰います。
しょっちゅうSOSを出してます。
助けて貰ったら後は自力で頑張ります。そうでなきゃ歌えません。
だから、
素人さんである市民オペラの合唱団員さんが、なかなか歌えるようにならないのは、よーく分かるのです。この私以上に譜読みに時間が掛かります。
で、
なぜそれを放っておけるかな。
「助けて」の一言が言えないのですね。
何もせずにいて歌えるようになると思っていたのでしょうか…解せぬ。
で、先日、
やっとSOSが来ました。
「助けて」と言ってくれたら助けてあげられるのです。
ある程度までいったら、あとは自力で頑張るしかないです。でも、道しるべや明かりがあったら頑張れるでしょ。
だからどうしようも無くなったら助けを求めるのですよ。私が雷を落とすまで、そのままにしちゃいけません。
いけませんねぇ。嫌われますわよ…
色んな方がいるもので、たまに困った方に遭遇することがあります。
かつては、レッスン中に私が指導してるにも関わらず、他の生徒さんに教える人がいたり。
中には私がマンツーマンで指導しているのに、アシスタントの如く私の後ろに付いて回り、一緒に指導を始めるという不届き者がいたり。(後にも先にも、この人だけですが…)
こちらの指導方針に平気で口出ししたり。(他の人にも録音するように言ってください!って、録音して上手くなるのなら最初から言ってますわよ。むしろ下手な歌の録音を聞いてインプットする方が問題)
私が指導した後に真反対の事を言って混乱させたり。そりゃあもう殺意が沸きます。
要するにこちらを舐め腐っているんでしょうねぇ。
(こういう人は、したり顔で指導して回ってますが、歌を聞くと全然大したことないのですよ)
当然こういう方は、生徒さんにも先生にも嫌われますわね…
私が学生の時にこういうことはあったのかどうか。
覚えがありません。
個人レッスンが主だったこともありますが、合唱やアンサンブルの授業で先生が教えているそばで、一生徒がアシスタントの如く教えて回るなんて、そんな無礼で横着な人はいなかったですね。
門下生同士、先輩後輩でもそんなことは無かったです。友達同士でも「あんたの発声は…」なんて言うことはありませんでした。皆さんそれぞれ先生に付いてやっていますし、同じ立場であるのですから分をわきまえない人はいなかったです。
良い方に取ってあげて、その人のために言ってあげてるのでは?なんて考えたりもしますが、言われる方はその人を先生と認めているわけではないし、なぜ同じ立場の人間から…という気持ちも芽生えるでしょう。
そして何より、そうやってやっている人は『自分が優位に立っている』というマウンティング行為に酔っているだけで、相手のことを思って言ってるわけでは無いのです。
言われる方も自分がマウンティングの道具として踏み台にされてることぐらいは感じ取るので、表向きは『あなたのためを思って』なんて言われても素直に聞けないのは明白、というか聞きたくもないわそんなもん。ってな感じですね。
そんなに教えたければ自分で教室を開くなり、合唱団体を立ち上げて自分が指導者になればいいのです(結局は素人さんだからやれないんでしょうけど)人の土俵でやることじゃないですね。
余談ですが、
あるオペラの現場で一歌い手として関わっていたときのこと、合唱団(素人さん)に発声指導してくれと制作さん(素人)から突然オファーがあったことがありました。
この現場では総監督は私がその頃師事していた先生でしたので、師匠を差し置いていきなり私に話が来るのはおかしいと思い、聞いてみたら案の定…( ꒪Д꒪)
お受けしなくて良かったです。師匠の怒りを買うところでした。私に発声指導をさせるつもりなら師匠から直接話があるはずですし、先輩もいたので、先輩を差し置いて私に話が来るはずは無いのです。(この世界も上下関係って、結構色々あります)
それに、音楽の責任を担っているのは指揮者。指揮者が合唱団に発声指導が必要と言えば音楽スタッフが動きますから、この時は本当にビックリしました。
歌い手の都合だけではダメです
やっと、やっと、納得のいくものが出来上がりました。
歌唱マスクです。
歌唱マスクはたくさん出ていますね。
鼻の脇に何かを挟んで空間を作ったもの、顎の下の布がヒラヒラしているもの…(普通のマスクでもそういうのありますが、マスクの意味を為してないと思うのは私だけかしら?)
確かにそれらは歌い易いです。隙間たっぷり歌い手都合の歌唱マスクですから。
でも、隙間があっては不安です。
合唱団員みんなが安心して歌えるマスクが欲しい。
そうして開発に開発を重ね、やっと納得のいくものが出来上がりました。
何より工夫したのは、口元の拳一つ分の空間。
しかもその空間は保たれてなければなりません。歌っている(息を吐いている)間は大丈夫でも、ブレスをとった時に口に張り付くものではいけません。
これは掃除機並みに息を吸っても布が口に張り付きません。(改良の過程で、私の吸う力はダイソン並みということが、よーく分かりました)
そして口元の空間が保たれるということは、口が自由に動かせるので発音や発声を妨げないということもあります。頬も上げやすいのでマスケラに響かせられます。つまり、いつも歌っている状態とあまり変わらない。歌う側からすると、とてもいいマスクです。
でも、それだけではダメなんです。
画像では分かりづらいですが、赤い丸で囲ったところは肌に布が付いています。隙間は開いていません。
大きく張り出した布は胸元から首の後ろまでカバーするので、既存のマスクに比べて鼻の上や顎の下、首の横から空気がだだ漏れしません。
口元の拳一つ分の空間はどうやって作られているのか、しかも布が動かない。
たぶん他のマスクではこのようなものは無いと思います。実際にこのマスクを手に取ったら、その仕組みは分かると思いますが、作るのは手が込んでいて面倒…
耳のゴム部分の布が浮いてしまうのを避けるため、どのくらいの長さにしたらいいのか研究し、顔周りに立体的に布が来るため型紙の形もかなり複雑になりました。そして布地もけっこう使います。一つ作るのに1時間も掛かってしまってます…(これは単に私が不器用なだけ)
私一人では成し得なかったことです。
協力してくれた団員さんには感謝。
個人的には
このくるみボタンが気に入ってます。かわいいんですよ。
なぜに低い
カルチャーセンターで教えていますが、それでいいの?とお叱りを受けそうなくらい緩〜いレッスンをやっております。
で、色々と曲をやり尽くして(といっても難しいものは避けているので、やろうと思えばいくらでも曲はある)どうしたもんかなぁと思っていたら「ミュージカルの曲をやってみたい」と、生徒さん。
ミュージカルといっても色々ありますし、何となく耳にしたことがあって、カラオケでも歌えて…どんな曲があるのだろうといつものように(メルカリで)楽譜お取り寄せ。
この曲だったら生徒さん、歌いたがるだろうと2、3曲ほど見繕ってみましたら、なんて低い音程なんでしょう。というわけで移調。とりあえず、すぐにやる曲を4度上げました。(♭1→♭2つ)
楽譜にある他の曲も見てみたら
こんな具合に低い。ソの音が最低音でした。
生徒さんには移調前の元の楽譜を見てもらってるんですが、見てすぐに「この音では低くて歌えません」って。
参考にするためにYouTubeで音源を聞いたら、なんとなんと。楽譜より更に低い調。
「どうしてこんな低い音なんでしょうか?」と生徒さん。
それは地声発声だから…なんですよね。一説によるとミュージカルは地声と頭声をミックスさせた発声だとか。ミュージカルとオペラは似て非なるもので、発声は違います。(だからといってオペラの発声が頭声というわけではない)
オペラで女性が歌うものでは、なかなかあんな低い音は出てきません。ちなみに歌謡曲もミュージカルとほぼ同じ音域で書かれています。
生徒さんには、カラオケでこの曲を歌う時は2〜3度上げなさいねと伝えました。
得意な音域で歌うのも上手に歌う秘訣です。
ただし、オペラアリアなどは(一部を除いて)移調はしません。調に限らず『楽譜通り』が鉄則です。
得意な音域に変化させればいいのでは?と思いますが、オペラ1本、全体で1曲と考えるので、途中のある曲だけを移調というのは(一部を除いて)ありません。だったら同じ音だし1オクターブ下げれば?も、あり得ません。従って、自分の声に合わない役はやれません。(多少合えばやっちゃう場合が多いけど)
ミュージカルもオペラも、どちらもちゃんと訓練しないと歌えませんね…
歌唱マスク ペリカンちゃん
出来あがりました❣️
この度、2種類のマスクが誕生しました。
口元には拳一つ分の空間。
ダイ◯ンの掃除機並みに息を吸っても布が口に張り付かない。
飛沫も飛ばさない。
なんでこんないいマスク、企業さんは開発しないんだろう?
右往曲折あった3ヶ月。
このブログでも紹介してきましたが、ホントに色々作ったのね。失敗作もたくさん。
稽古に来る度に可笑しな不思議なマスクを付けている私を、皆さん(ナマ)温かーい目で見守ってくれました。
5番までは私一人で頑張っていましたが、画像の5番から完成形に至るまでは約2週間。稲城市民オペラの団員、M.I.さんの知恵を借り、H.S.さんの協力を得、ラスボスM.F.さんの登場で一気に加速して出来上がりました。
縫い縫いはしないけれどもH.I.さんとS.I.さんのサポートで作業はスムーズに進み、団員全員分のマスクを製作。
歌いやすい❣️苦しくない❣️
の声多数。