ソプラノ川上真澄のオペラな生活

ソプラノ歌手の日常を。

いけませんねぇ。嫌われますわよ…

色んな方がいるもので、たまに困った方に遭遇することがあります。

 

かつては、レッスン中に私が指導してるにも関わらず、他の生徒さんに教える人がいたり。

中には私がマンツーマンで指導しているのに、アシスタントの如く私の後ろに付いて回り、一緒に指導を始めるという不届き者がいたり。(後にも先にも、この人だけですが…)

こちらの指導方針に平気で口出ししたり。(他の人にも録音するように言ってください!って、録音して上手くなるのなら最初から言ってますわよ。むしろ下手な歌の録音を聞いてインプットする方が問題)

私が指導した後に真反対の事を言って混乱させたり。そりゃあもう殺意が沸きます。

 

要するにこちらを舐め腐っているんでしょうねぇ。

(こういう人は、したり顔で指導して回ってますが、歌を聞くと全然大したことないのですよ)

当然こういう方は、生徒さんにも先生にも嫌われますわね…

 

私が学生の時にこういうことはあったのかどうか。

覚えがありません。

個人レッスンが主だったこともありますが、合唱やアンサンブルの授業で先生が教えているそばで、一生徒がアシスタントの如く教えて回るなんて、そんな無礼で横着な人はいなかったですね。

門下生同士、先輩後輩でもそんなことは無かったです。友達同士でも「あんたの発声は…」なんて言うことはありませんでした。皆さんそれぞれ先生に付いてやっていますし、同じ立場であるのですから分をわきまえない人はいなかったです。

 

良い方に取ってあげて、その人のために言ってあげてるのでは?なんて考えたりもしますが、言われる方はその人を先生と認めているわけではないし、なぜ同じ立場の人間から…という気持ちも芽生えるでしょう。

そして何より、そうやってやっている人は『自分が優位に立っている』というマウンティング行為に酔っているだけで、相手のことを思って言ってるわけでは無いのです。

言われる方も自分がマウンティングの道具として踏み台にされてることぐらいは感じ取るので、表向きは『あなたのためを思って』なんて言われても素直に聞けないのは明白、というか聞きたくもないわそんなもん。ってな感じですね。

 

そんなに教えたければ自分で教室を開くなり、合唱団体を立ち上げて自分が指導者になればいいのです(結局は素人さんだからやれないんでしょうけど)人の土俵でやることじゃないですね。

 

余談ですが、

あるオペラの現場で一歌い手として関わっていたときのこと、合唱団(素人さん)に発声指導してくれと制作さん(素人)から突然オファーがあったことがありました。

この現場では総監督は私がその頃師事していた先生でしたので、師匠を差し置いていきなり私に話が来るのはおかしいと思い、聞いてみたら案の定…( ꒪Д꒪)

 

お受けしなくて良かったです。師匠の怒りを買うところでした。私に発声指導をさせるつもりなら師匠から直接話があるはずですし、先輩もいたので、先輩を差し置いて私に話が来るはずは無いのです。(この世界も上下関係って、結構色々あります)

それに、音楽の責任を担っているのは指揮者。指揮者が合唱団に発声指導が必要と言えば音楽スタッフが動きますから、この時は本当にビックリしました。