ソプラノ川上真澄のオペラな生活

ソプラノ歌手の日常を。

禁断の薬

禁断の薬に手を出してしまったソプラノ歌手・川上真澄です。

 

あ、やばい薬じゃないです。

ステロイドです。

 

風邪の後、咳だけが続きます。いつもは「ビラノア」という花粉症にも処方されるアレルギーの薬で治ります。どうかすると市販薬の蕁麻疹の薬で治ったりもします。

 

それが今回は尋常ではありませんでした。

花粉症の方は「鼻を外してガシャガシャと洗いたい」なんて言われますが、その喉版みたいなものです。

とにかく喉が痒い。

痒くて痒くて咳が出るんです。そして一度出始めると止まらない。

地獄ですよ。

 

今度ばかりは「呼吸器内科」へ。

呼吸の検査をして案の定「咳喘息」の診断。アレルギーの薬とステロイドの吸入薬が出ました。

ステロイドの副作用は「声枯れ」ということは知ってましたので、なるべく副作用が出ないように投与の方法も教えて貰いました。

 

激しい咳が続いていたので、それだけで「声枯れ」してたんです。お医者さんは「ステロイドやらないと咳は止まらないよ…」と。

ステロイドで声枯れがぁとか言ってられない状況。何がなんでも咳を止めたい。

 

驚いたことに1日で咳は治りました。喉の痒みもどっかに行っちゃいました。

凄い薬ですね。

でも勝手に薬を止めるわけにはいかず、2週間きっちり投与しましたよ。

 

声枯れの副作用もしっかりあって、アレルギーの薬の眠気が半端なく、寝る寝る寝る。こんなに寝れるのかというほど寝る寝る寝る。気絶させられてる感じ。だからなのか眠れない状況になると機嫌が悪くなるなるなる。お陰で2週間の記憶があまりありません。寝てたから?

これまでに、これほど薬の副作用を受けた薬はありません。最強だった。睡眠薬かと思うほど。

 

2週間後の診察でアレルギーの薬は眠気の出ない「ビラノア」に変えて貰い、

ステロイドは回数を減らして続けるように言われました。

最初に診断したお医者さんとは違う方で(確か院長先生)反論しようとする余地を与えてくれませんでした。あっちも凄い勢いだった!!

 

なのでね、はい、はい、と聞いて

 

 

 

 

辞めました!!!

 

ステロイドを続けている限りは、声枯れが治らないからです。

咳は寝入り端か、明け方のどちらかしか出なくなってましたので、あとはアレルギーの薬で治るはず。自力で行けるといつもの私の感覚で。

 

辞めて5日後には歌えるくらいまで回復。

咳は全く出ません。病気だったのを忘れるくらい。

 

 

本当はちゃんとお医者さんの言うことを聞かないといけないと思いますが、本番まで2週間を切ってました。

「少々の咳」と「声枯れ」を天秤に掛けたら、少々咳がある程度なら声枯れしない方を選びます。私の声のオーナーは私。

咳喘息の発作が続くであろう12月半ばまでは投与しましょうと言われましたけど、そんなとこまで声枯れしてられるかーい。

 

一般の方とは価値観が違うのです。

お医者さんには声を使う仕事だと伝えてあったけれど、もう少し話を聞いて判断して欲しかったなぁ…

 

というわけで

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演奏は11時30分から。

オープニングで10分、その後、アニソンを得意とするユニットの演奏が入り、次の出番は12時30分頃。

私は「こうもり」から“侯爵様、あなたのようなお方は”と、「椿姫」乾杯の歌、などを歌います。

 

樽出しのヌーボーもあります!

こちらは早く無くなりそう。11時開始ですから、どうぞお早めに。