ソプラノ川上真澄のオペラな生活

ソプラノ歌手の日常を。

お導き(コンサート・その1)

アヴェ・マリアばかりを歌ったコンサート。

17曲のうち13曲は世界初演となりました。

この13曲は音楽自体は世に出回ってるものですが、そこにアヴェ・マリアの歌詞を付けて…というのはお初だと思います。そういう意味で世界初演

 

たった一つ、きっかけになった曲がありましたが、それすらも楽譜は出版されてないので(CDは既に廃盤)13曲全てがオリジナル。

 

きっかけになった曲は『アルビノーニアダージョ

長崎の聖コルベ館に寄った時に、BGMで流れていたんです。『アルビノーニアダージョ』にアヴェ・マリアの歌詞が付いているのを、そこで初めて聞きました。すぐに調べましたが楽譜も出版されていません。

 

ご存じのようにこの曲、とっても素敵なんですよね。こんな素敵なメロディを歌えたら、それもマリア様への祈りの言葉を乗せて歌えたら何て素敵なんでしょう…

と思った時に、自分でやってしまえばいいんだ❣️

と、閃きました。

 

この『ひらめき』を与えてくれたのは、コルベ館。

きっとコルベ神父様のお導き。

今回、ご来場くださった信者の方に「神様の手足となって働いてますね」と言われました。他の信者の方には「ミサの終わりに教えを伝えるために行きましょうと言うでしょ、それを行ってるね」とも。

まあ、上手い具合に乗せられて動いているような気もします笑。歌う能力を頂いたので、私はただ、ひたすら歌うだけなんですが、私にとっては歌うことが楽しみ、喜びと感じるようにしてくださったので有難いです。

 

コルベ神父様は長崎に宣教にいらしてました。戦時中にお国(ポーランド)に戻られた時にナチスに捕まり、アウシュヴィッツに送られ、処刑される人の身代わりになって亡くなりました。(詳しくはお調べください。すぐに出てくると思います)

 

コルベ神父様の名前はマキシミリアノ・マリア・コルベ。『無原罪の聖母の騎士』を出版するなど、マリア様とは深い繋がりのあった方だと思います。(カトリック信者は皆、そうだと思いますが、特にね)

そのコルベ館で、アヴェ・マリアをクラシックの名曲に乗せる、ということを思い付いたのですから、きっとこれはコルベ神父様のお導きだと思うのです。

f:id:sop-masumi:20210608112135j:image

今回のプログラム。

アルビノーニアダージョとは言いますが、アルビノーニ作曲ではありません。

イタリアの音楽学者R.ジャゾットによる現代の曲です。実は今回取り上げるまではアルビノーニの作品と思って疑ってませんでした…。それくらい古くさーい!感じのする曲ですが、メロディは心打つものがあると思います。

 

この曲をきっかけに歌詞当てこみ作業を始めました。これがまたスンナリ行ったんですね。(早々に挫折してたら止めてたと思います)

アヴェマリアの祈りは、ラテン語(ローマカトリック式の読み方)にしました。

スンナリ行ったわけは、祈り(ラテン語)の起承転結と、音楽の起承転結が上手い具合に合ったからだと思います。