ソプラノ川上真澄のオペラな生活

ソプラノ歌手の日常を。

カトリックの幼稚園

娘が通った幼稚園は隣の市にあり、全く存在を知らなかったんです。

引っ越してきたばかりで、隣の市のことなんて知る由もありませんでした。

 

例の幼稚園に行かないことになり、どこの幼稚園も募集を締め切った11月の後半頃のある日、何故だか、ぼーっと地図を眺めておりました。

 

そしたら、その(落とされた)幼稚園から多摩川を渡って隣の市に入ったところに、横文字の幼稚園の名前。しかも敷地内には『修道院

 

修道院ということは、カトリック

定規を持ち出して、うちから何キロ離れているか計算すると7キロか8キロ。通えない距離というわけではありません。

 

すぐに調べて電話しました。

開口一番、

「そこはカトリックの幼稚園ですか?」

 

「そうですよ」のお返事。

何というご縁でしょう!

地図をぼーっと眺めていたら見つけたんです。

 

でも、関東のカトリックの幼稚園は、いわゆる『お受験』幼稚園なところが多いのです。お話してみて、どうやらそうではない様子。

 

三年保育の空きはありませんということで、1年先に二年保育で入園希望ということで、とりあえずは見学に行くことにしました。そしたら園長先生が対応しますから、お子さんも連れて来てくださいって。

 

シスターが園長先生でした。私の幼稚園時代を懐かしく思い出しました。ちゃーんと、シスターの格好をしてらして、長崎にいた頃を思い出しました。

 

シスターと話している間、娘は隣の部屋でウサギに夢中になってました。シスターとは何の話をしたんだか…。信者が入園するのは関東では少ないのですよ。珍しかったんだと思います。所属教会の話とかしたような…。娘の洗礼名も聞かれました。

 

信者の入園が少ないのは、圧倒的に信者の数が少ないからです。カトリックの幼稚園でも学年に一人いればいい方ではないでしょうか。実際、入園したら娘の学年ではカトリックはうちだけでした。

長崎では教会に隣接して幼稚園を建てることも多く、信者も多いので信者の入園は割と多いと思います。

 

一年待って、この幼稚園に通わせようと思っていたら数日後に

「三年保育の空きが出ました」との連絡がありました。

 

バタバタと入園を決め、入金も済ませ、いざ、どんな幼稚園なのか調べたら…

 

毎日お弁当!

預かり保育はお母様が楽をするためならば許可しません!

園バス無し!

 

最近、よくあるようなサービス的な幼稚園ではありませんでした。

 

楽をしたい!

という性格なので、正直、早まったか!!と思ったんですが、

 

このことを教会の先輩ママさんに話したら

「それだけ、子どものことで苦労していいというお母さん方が集まるんだから、いい方が集まると思うよ」と言ってくれまして、

 

実際に入ってみたら、皆さん信者さんではないのに、信者さんのような、穏やかで素敵な方ばかりでした。私が一番信者っぽくない(笑)

ホントに、いい方々に恵まれました。

 

褒めてるんだから名前を明かしますね。

調布市にあるマルガリタ幼稚園です。

調布は他にもカトリックの幼稚園があるんです。関東では珍しいことだと思います。

 

当時、「どこの幼稚園に通ってるの?」と聞かれた娘は

「マルガリ幼稚園」と答えて、聞いた人を困惑させてました。

 

さて、カトリックの幼稚園の何がいいって、根底にカトリックの教えがあるので、信者の家庭としては方針が同じということで安心なのです。

 

娘は、日曜日に教会に行ってるのに、平日も教会に行ってるみたいだ、と言ってました。

とにかく『祈り』を大切にする園で、運動会を始める前にも全員で「主の祈り」を唱え始めた時はびっくりしました。(信者の私がビックリするなんて!!)

 

当然、幼稚園では喧嘩の仲裁にも「神様」が登場していたんでしょうね、

ある日、娘とお兄ちゃんが喧嘩していたら

娘が一言。

 

「それは、神様が望まれたことですか?」

 

そう言われたらお兄ちゃんは何も返せません。

 

娘はシスターが言ってた言葉を真似たんでしょう。5歳の子からそんな言葉が飛び出すなんて!

 

何はともあれ、カトリックの幼稚園に通わせられて良かったです。

落としてくれた例の幼稚園には感謝ですね。