ソプラノ川上真澄のオペラな生活

ソプラノ歌手の日常を。

三者面談

先日の娘(中学一年生)の三者面談。

 

「志望校はT高校です!」

意気揚々と答えた娘。

 

え?

えぇ???

 

偏差値71なんですけど…

 

川上家の高学歴者、あなたの叔父さんだって偏差値70くらいの高校だったよ???

かなり勉強してたよ。

でも毎日、絵ばっかり描いて過ごしてるよね?

で、

得意科目は何だっけ?の質問に。

「美術です」

 

うん、この前のテストは100点満点だったよね。得意だよね。

でもって「私、副教科の方が得意なの」と宣ってましたよね。

T高校って、副教科じゃない方のお勉強が得意な人が行く学校だよ?

 

いつだったかは、

「ママ、1月って英語で『ジャナリ』って発音するよね?」って聞いてきたよね。

 

うーん、なんか足りないというか、発音が良すぎるというか、

ジャナリだと、うーん。通じるのか?

 

続けて

「2月は『ヘビナリ』って発音するよね?」

 

ここで私と側で聞いていた息子の腹筋が崩壊。

1月と2月は「蛇」なの???

 

挙句に「6月は『じゅんなり』だよね?」って。

どこの男だ!

 

読売新聞を「どくばい新聞」って読んだよね。

「赤道付近の海は発情してる」って言ってたよね。

それ蒸発の間違いだったんだよね。

 

寝言は寝て言えと言いたかったよ。

 

「先生、そういうオツムのいい子が集まる学校は、うちの娘は付いていけないと思うのですよ」と言ったら

 

「ビリの方で付いて行く方が娘さんの性格に合ってると思います」って。

先生も言うね!!

 

 

やっと、集中できる!かも。

11月23日に開催した「いなぎボジョレー音楽祭」と、毎年恒例の商業施設でのクリスマスコンサートが終わりました!

 

やっと、やっと、自分のことに集中…

できるよね???

させてくれるよね???

実は先日、あんまり私を働かせるようじゃ歌えなくなるから降板してやる!!!と合唱団員に宣言したばかり。

もう一人のアディーナにその話をしたら目を丸くされてました。「そりゃ皆さん怖かったろうに…」と言われたような、言われないような。

 

来年5月5、6日開催の「ボンジョルノ!市民オペラ」愛の妙薬公演、明日からいよいよチケット発売です。

 

あまりに情報量が多くて、チラシは見開きの4ページ!

それってチラシって言える?

でも、1枚じゃ絶対に収まらないイベント数なんです。

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こちらを開くと…

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中面はこんな感じ。

そして

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裏側。

 

裏側というか、実はどちらも「表」なんです。

今回の企画は「市民オペラ」が主役。オペラをやる楽しさを市民目線で伝えます。

 

アディーナは大変な役です。

この作品は、あるソプラノをデビューさせるために書かれたって、むかーし昔に聞いた覚えがありますけれど…

まあ随分優秀な方だったのね。難しいです。

なんと私、初役です。(出産子育てのブランクがあるので、ほとんどが初役なんです)

でも楽譜は20数年物という年季が入ってます。

研究生時代から使ってるからねぇ…紙も劣化してページが破れ易くなって破れてきてます。

 

先日、マエストロ(オペラの指揮者のこと)の初稽古でした。

コレペティ稽古も充分やってないのに、ヒヤヒヤもので稽古場に。

ていうか、ピアニストに付き合って貰って稽古を重ねてはいたんです。

が、

忙しすぎて、ピアニストとの練習の時にしか楽譜を開かない!(開けない)という生活が続いていたので何も蓄積されてません。

 

気がつげば今年も僅か。

ヤバイです。

頑張ります。

よっ!殿様商売!

殿様商売だなぁと思う店舗さん、色々ありますけど、久しぶりに見事だなと思う殿様商売店でお昼ご飯でした。

 

東京都調布市のお蕎麦で有名な界隈の中にあるお店なんですけどね。まああそこは黙っててもお客さん来ますわね。

案の定、待たされたんですけど(それは構わないのだけど)名前を呼ばれて入ったら案内してたおばちゃんが「お子さんは一人…」と呟いたまま私を放置。

いや、お子さんは一人じゃなくて、私一人で来たんですけど。

 

勝手にテーブルについていいものやら、どうしたら良いか困っていると他のおばちゃんがやって来てテーブルに案内されました。

 

それにしても「お子さんは一人」

気になるなぁ。なんか子どもの霊でも連れてましたかね。

 

レジ前のテーブルだったんですが、お会計をしようとお客さんが「お会計はここですか?」と、他のテーブルに水を注ぎに行った店員さんに声を掛けたら、見事にスルー。無視。

お客さん、立つ瀬がなくて困ってましたよ。

単純に聞こえなかったのかなぁとも思いましたが、あの程度で聞こえないって、アンテナを張ってない証拠です。客商売してるんなら(パートなんだろうけど)後ろにも目ぇ付けとけや。

 

清々しいほどの殿様商売っぷり!

何もお客さんにへーこらしなさいとは思わないけど、人としてどうなのよ?という対応はね…なぞの言葉を残してどこかへ行っちゃうなんて、怖すぎる!!

 

周りは同じ蕎麦屋しかなくて殿様商売できるって、最強よね。

今度は他の店を開拓しようっと。

 

 

 

教皇ミサ

東京ドームでの教皇ミサに預かってきました。

初めての東京ドームはミサ!

 

パパ様が入ってきた時の歓声!

赤ちゃんに祝福を授けてる時の感嘆の声!

自分たちの近くまでいらした時には思わず私も黄色い歓声を…

 

五万人もの人が集まったんですね。ほとんどがカトリック信者!なんて嬉しい集まり。

神父様たちの入場も、こんなに神父様っていたの?というくらいの長蛇の列。

興奮しすぎて話がまとまらない!!

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入り口では、一人一人にパパ様からのメッセージカード。全て祝別してありますとのことで、感激で倒れそう!!

 

ミサは16時からでしたが、うちを出たのは11時。教会のみんなと貸切バス出発が12時。

ドーム周辺は交通規制がしかれていて、カトリック信者を乗せた全ての貸切バス合計110台が周辺に入れるのは一度に5台まで。バス1台につき10分の停車時間。皆さんガイドさんの言うことをよく聞いて、スムーズに行きました。

 

ドームに着いたら人、人、人!

これ全部カトリック信者?あちこちの教会の名前が書かれたプレートを掲げていて、遠い親戚が一堂に集まった感じ。

 

会場に入ったらグッズは買えません!中には売店はありません!の案内にグッズ売り場に行ったら長蛇の列。ミサ開始に間に合わないのでは?

並んではみたものの不安になって列を抜けたら、少し後ろに並んでいた同じ教会の方。「買わないの?」「欲しいけど不安だから」と言ったら「私、ギリギリまで並んでみるから、なんか買っとくよ。何がいいの?」で、買ってきて貰いました!

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教皇様のお顔が載ったのは売り切れてた、とのこと。それはバチカン周りとかで、おいおい手に入るでしょうから諦めるとして、このデザインは今回限りのもの。

 

中に入って席についたのはミサの2時間前。

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一人一人に旗が配られて、パパ様入場の際に振りました!私の隣にいた娘は旗が引きちぎれるほど強く振ってました!!

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共同祈願は、韓国語、スペイン語ベトナム語、英語、日本語、タガログ語で。ミサの中で取り上げられた歌は、韓国のもあったり、冊子にはネウマ譜があったり。

答唱詩篇を担当したシスターのお声の美しかったこと。天の響きというのはああいうものかと思いました。

 

前の晩には眠れなくて(遠足に行く前の子ども!)参加となりましたが、行けて良かった。こんなに大勢でパパ様のミサ。こんな幸せなことはありません。

38年前の長崎の教皇ミサでは、連れて行ってと頼んだけれど「ダメ」って。念願叶いました。

 

ミサが終わってからも出口は大混乱ということで、私たちは中で待機。18時前にミサは終わりましたが、バス出発は19時予定。外に出たら雨。バスの到着は予定より遅れ19時過ぎに出発。聞けばよその教会のバスがなかなか出発できなかったとのこと。どちらも行方不明者続出で、出発できないということで混乱が起きてたそうです。

 

ですが、我が教会メンバーはそんなこともなく、速やかにバスに乗り込み結束の高さはピカイチ。

 

災害とかでライフラインが止まっても、どんな困難があっても、うちの教会メンバーなら、皆で助け合って明るく生存できる安心感があると思うのは私だけでしょうかね?

 

 

 

あなたのいない地球は淋しい

5年前にチマッティのアヴェマリアを歌ったカトリック碑文谷教会。

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二階のパイプオルガンと一緒に演奏したんでした。

 

その時のオルガニストでもあり、

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私のCDのピアニストでもあり、
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イタリアへ一緒に招聘演奏に行ったピアニストでもある石川百合子さん。

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大好きな石川さんが帰天されました。

 

葬儀は5年前に歌いに行ったカトリック碑文谷教会。

石川さんに出会ったのは5年前。彼女の人生の最後の5年間、濃い5年間を過ごしました。

まさかこんなに早くお別れがくるなんて。

 

亡くなる2日前にお見舞いに行った時はそんなに悪くなさそうだったのに。来週また来るね!と言ってお別れしたのに。

 

お見舞いでは「足が冷たいの」という石川さんの足を手で温めて、さすってあげて、

 

それで足を入れて温められるマフのような物をネットで探して探して、これならきっと喜んでくれるというのを見つけて注文していた時間に旅立ってしまいました。

 

チマッティの月命日のミサでオルガンを担当されてて、ミサの後はいつも「素敵な歌声が聞こえてきたと思ったらあなただったのね!」と満面の笑みで。

そうして時間のある時は二人でランチにも行って。

 

2016年は年明けから何回も、何回も、CD録音のための練習で石川さんのご自宅に通い詰めて、練習にとことん付き合って頂き4月にはCD録音、そのまま突入したオペラ「細川ガラシア」の稽古。10月のガラシア公演では主人も娘もお世話になって、11月には一緒にイタリアへ招聘演奏に行って…

 

この前の4月のボエームにだって見に来てくれて、あんなにお元気そうだったのに。あっという間でした。

 

私たち夫婦がお見舞いに行った次の日の夜に容体が急変して、その次の日の朝には天へ。

まるで私が来るのを待っていてくれたようでした。

 

石川さん、ありがとう。

私の音楽人生で貴重な5年間となりました。

私たちは一生掛けてやることを駆け足で1年間で済ませてしまったような感じでした。

もうあの笑顔に会えない、あの明るい声が聞けない、あのチャーミングな人柄に触れられない、楽しいお喋りも出来ないのは本当に淋しい。

 

ありがとう、ありがとう。

 

禁断の薬

禁断の薬に手を出してしまったソプラノ歌手・川上真澄です。

 

あ、やばい薬じゃないです。

ステロイドです。

 

風邪の後、咳だけが続きます。いつもは「ビラノア」という花粉症にも処方されるアレルギーの薬で治ります。どうかすると市販薬の蕁麻疹の薬で治ったりもします。

 

それが今回は尋常ではありませんでした。

花粉症の方は「鼻を外してガシャガシャと洗いたい」なんて言われますが、その喉版みたいなものです。

とにかく喉が痒い。

痒くて痒くて咳が出るんです。そして一度出始めると止まらない。

地獄ですよ。

 

今度ばかりは「呼吸器内科」へ。

呼吸の検査をして案の定「咳喘息」の診断。アレルギーの薬とステロイドの吸入薬が出ました。

ステロイドの副作用は「声枯れ」ということは知ってましたので、なるべく副作用が出ないように投与の方法も教えて貰いました。

 

激しい咳が続いていたので、それだけで「声枯れ」してたんです。お医者さんは「ステロイドやらないと咳は止まらないよ…」と。

ステロイドで声枯れがぁとか言ってられない状況。何がなんでも咳を止めたい。

 

驚いたことに1日で咳は治りました。喉の痒みもどっかに行っちゃいました。

凄い薬ですね。

でも勝手に薬を止めるわけにはいかず、2週間きっちり投与しましたよ。

 

声枯れの副作用もしっかりあって、アレルギーの薬の眠気が半端なく、寝る寝る寝る。こんなに寝れるのかというほど寝る寝る寝る。気絶させられてる感じ。だからなのか眠れない状況になると機嫌が悪くなるなるなる。お陰で2週間の記憶があまりありません。寝てたから?

これまでに、これほど薬の副作用を受けた薬はありません。最強だった。睡眠薬かと思うほど。

 

2週間後の診察でアレルギーの薬は眠気の出ない「ビラノア」に変えて貰い、

ステロイドは回数を減らして続けるように言われました。

最初に診断したお医者さんとは違う方で(確か院長先生)反論しようとする余地を与えてくれませんでした。あっちも凄い勢いだった!!

 

なのでね、はい、はい、と聞いて

 

 

 

 

辞めました!!!

 

ステロイドを続けている限りは、声枯れが治らないからです。

咳は寝入り端か、明け方のどちらかしか出なくなってましたので、あとはアレルギーの薬で治るはず。自力で行けるといつもの私の感覚で。

 

辞めて5日後には歌えるくらいまで回復。

咳は全く出ません。病気だったのを忘れるくらい。

 

 

本当はちゃんとお医者さんの言うことを聞かないといけないと思いますが、本番まで2週間を切ってました。

「少々の咳」と「声枯れ」を天秤に掛けたら、少々咳がある程度なら声枯れしない方を選びます。私の声のオーナーは私。

咳喘息の発作が続くであろう12月半ばまでは投与しましょうと言われましたけど、そんなとこまで声枯れしてられるかーい。

 

一般の方とは価値観が違うのです。

お医者さんには声を使う仕事だと伝えてあったけれど、もう少し話を聞いて判断して欲しかったなぁ…

 

というわけで

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演奏は11時30分から。

オープニングで10分、その後、アニソンを得意とするユニットの演奏が入り、次の出番は12時30分頃。

私は「こうもり」から“侯爵様、あなたのようなお方は”と、「椿姫」乾杯の歌、などを歌います。

 

樽出しのヌーボーもあります!

こちらは早く無くなりそう。11時開始ですから、どうぞお早めに。

 

 

 

 

 

樽出しのヌーボー飲みませんか?

ソプラノ歌手・川上真澄です。

 

お久しぶりです。

更新してない間にもご訪問、ありがとうございました。

 

鬼門の10月が何も無いわけではなく、4月のボエーム終了から休む間もなく駆け抜けていたら、やっぱりドーンと具合が悪くなってしまい1ヶ月も伏せっておりました。

 

その間に恒例の教会コンサートもあり、最悪の体調と喉と声で本番を迎え、楽しみにしてらした方には申し訳なく…

 

いつもの私の演奏を知ってる方には「あれ?」と思われたようですが、知らない人はこんなものだろうと思われたみたいで、それはそれで良かったのかどうか…

主任神父様の「体調が良くない時ほど心が表れますね、良かったですよ」という言葉に救われました。

 

ミの音が、まるでハイCを出すかのような身体の使い方をしないと声が出ないという状況で、フレーズはここまでお腹を使わないと音が持続しないのか、と思うほど。

不時着するにはどう歌ったらいいのか、最悪のコンディションで表現するにはどうしたらいいのか、20数年の演奏生活ですが一番、脳味噌を使った演奏になりました。ある意味、凄く勉強になりました。

 

今度の風邪は「咳喘息」に移行してしまい、とうとうステロイドのお世話に。2週間きっちり薬を投与しました。

 

ステロイドって凄いですね。1日で咳は止まりました。あんなに痒かった喉が1日で治ったんです。

禁断の薬に手を出してしまった…

という感じです。

 

当然、副作用も。

「声枯れ」という、歌い手にとっては悪夢のような副作用です。

この話は、またアップしますね。

 

今は声枯れは治り、23日(土)のイベントに向けて頑張っています。

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なんと、樽のヌーボーがありますよ!!

樽出しのヌーボーなんて、滅多に飲めませんからね、早くいらしてください。11時から開催です。