楽器を演奏する能力と歌う能力と
先日、息子のピアノの発表会がありました。
私たち夫婦の母校の音楽教室に移って10年、実際は3歳くらいから始めたので、ピアノ歴は14年くらい。
残念ながら娘はピアノは辞めてしまいました。親の仕事が音楽関係なので、二人とも「小学校卒業までは必ず続けること」というルールでした。
結果、娘は絵を選び、息子は月に一度のレッスンでもいいからピアノを続けたいって。
5/8、8/8、6/8…ヘミオーラまで出て来て面倒な曲ですが、よく弾く気になったものです。
こんな独特の世界観がある作品が好きみたいです。
私はピアノは苦手です。
自然に指が覚えてくれる年齢にピアノを習いたかったなぁと思います。
もちろん、そんなの年齢なんて関係ないとはよく言われますし、練習すればある程度までは弾けるのは分かっています。
でもね。
習得に時間がかかるんですよ。
好きだったら、やりたかったら時間なんて!と言われそうですが、実際、物理的に限界がある。そのための時間を歌う方に費やします。
それでも、教える時とかピアノが弾けなきゃいけない場面もあるんです。
右手でメロディを叩いて自分も歌って…なんてやりますけどね、
口は合ってるのに右手のメロディは間違えた音を弾いてたりします。
口も手も同じ音を出したいのに。
これ、たぶん、
歌う時に使っている脳みそと、ピアノを弾く脳みそ、使ってる場所が違うんですよ。きっと。
そして、歌の練習、音取りの時の練習ですが、まずは音を身体に通します。
頭では音の流れ(メロディ)は分かっていても、身体が覚えないと正しいメロディが鳴らないのですよ。近くで聞いてると何やってるんだ?と言いたくなるみたいですが、これは私にもどうしようも出来ないのです。
ブレスの位置一つで音が鳴らなかったりするんだから、しかもそれはやってみなきゃ分からなかったりするので、私もよく分からない。
ブレスの位置で音が鳴らなくなるって、息が足りないから、ではなくて高音において起こる現象です。アクートの音は特に声帯を引っ張っておく必要があるので、ブレスの間が命取りになる。でも息は無いと音は出ない。そのバランスを取るには、メロディを分かっているから歌えるということではないのですよ。
そうねぇ…どうすれば高跳びが出来るか頭では分かっているけど、身体が動かないと出来ない。そういうことかしらね。
そういう意味ではスポーツ選手と同じような感じかも。
そうやって思考錯誤して身体が覚えていくみたいです、私の場合。