ソプラノ川上真澄のオペラな生活

ソプラノ歌手の日常を。

堅信の秘跡

先日、娘が堅信の秘跡にあずかりました。

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司教様から塗油を受けました。後ろにいるのは代母さん。宗教上のお母さんです。

堅信はカトリック教会の秘跡の一つです。生まれてすぐに洗礼を受けた人(幼児洗礼)は、成長してからカトリック信者として生きていく誓いを立てます。これで信者としての親の役割は一応、終わりました。

この日は24人もの受堅者でミサは2時間近くまで掛かりました。

大人になって信者になる(洗礼を受ける)人は堅信式は受けません。というか同時にやってしまうので受ける必要はないのです。

幼児洗礼を受けた人は信者ではあるんですが、半分しか終わってないという考え方です。赤ん坊の時に洗礼を受けさせますから自分の意志でカトリック信者になったわけではないですからね。

 

洗礼で洗礼名を頂いてますが、そういうわけで堅信で新たに名前を付けることが出来ます。洗礼名は自分の知らないうちに付けられてしまいますからね。

私も子どもの頃は自分の洗礼名が気に入らず周りの大人に文句を言ってました。なんたってマグダラのマリアですもの!…イエス様が復活されて最初にイエス様に会う重要な女性です。映画ダヴィンチコードでは妻だったという設定でした。かなり古い人なので色々と誤解されている部分もあり、子どもの頃はこれが気に入らなくて。

絵画の題材にもなってます。もう一人のマリアは聖女でお堅いのしか描けませんが、こちらのマリアはエロティックなこと!今はとても気に入ってます。

 

さて、堅信を受ける子たちは自分の洗礼名が気に入らないというわけではないんでしょうけど、自分の気に入った聖人の名前を付けられるのでウキウキしていました。

でも中には洗礼名をそのまま、という人もいます。『マリア』を洗礼名に頂いた子は「どう考えてもマリア様の他に最強(?!)の聖人はいない!」と、そのままマリアを堅信の名前にしていました。

 

娘の堅信名は『ルチーナ』

聖ルカの女性形です。本来は『ルチア』が聖ルカの女性形なのですが、あまりにポピュラーになり過ぎて何が元だったか分からなくなっているため『ルチーナ』が良いとマリオ神父様が。

イタリアでは『ルチア』というとお婆ちゃんの名前…なんだそうです。日本で言う『うめさん』とか『とめさん』とか、そんな感じですかね。

ちなみにマリオ神父様の『マリオ』は『マリア』の男性形です。あちらでは洗礼名=名前なんですね。

 

聖ルカに娘がこだわったのは、聖ルカが画家の守護聖人だから。

私は堅信名を音楽の守護聖人から頂きました。そこから音楽の道が拓けたので、娘も絵を描く道に進むのかもしれませんね。

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マリオ神父様から証書を受け取る娘。

祝賀会では司教様に私が歌ったCDをお渡ししました。

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