ソプラノ川上真澄のオペラな生活

ソプラノ歌手の日常を。

香りと日本歌曲

自宅リフォームに伴い、少しずつ片付けています。

そうして出てきた試供品や旅行用のシャンプーたち…。片付けるために一気に使っております。

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娘が修学旅行に出掛けた時に持たせた旅行用のシャンプー。某香水メーカーのものだったので、きっと素敵な香りよ!と持たせたのですがお気に召さなかった模様。これが出てきたので使ってみました。

そうしたらサンダルウッド(白檀)の良い香り…

確かにね。12歳の女の子には「なんじやこりゃ?オバサンの香り!」と思うかもしれない。

子どもの頃、母の白檀のお扇子、これがいい香りだなんてどういうこと?と思ってましたもん。

 

久々に白檀の香りを嗅いでいたら中田喜直さん作曲のマチネ・ポエティクによる四つの歌曲を思い出しました。

とっても官能的な、叙情的な、素敵な詩でもちろん曲も。これを20代半ばに全曲歌ってたんですよね。中でも『さくら横ちょう』は途中に出てくる詠嘆の歌い方が素晴らしいと師匠に褒められたもんだから、いい気になって歌ってたんです。イタリア滞在中もプログラムに組み込んで歌ってました。

で、全曲を歌った時にある先生(男性)に

「とってもいいんだけどね…何というか…色気が足りないんだよね」と🤣

20代で表現できるような内容じゃないんでしょうね。いつになったら人前で歌っても失笑されないようになるかなぁと…。それからこの曲は歌える日がくるまでと封印してたんです。もうそろそろいいかなぁ?気が付いたら40代後半よ。ヨボヨボになって歌うのもどうだろう?

白檀の香りを嗅いだら久々に日本歌曲が歌いたくなりました。