ジノリのカップ
陶磁器に目がありません!
母は有田の出身で祖父母は有田焼の工場(窯元)に勤めていたので、自ずと陶磁器が好きになりました。
リチャードジノリもそのうちの一つ。
フィレンツェの外れ(Sesto Fiorentino)に、ジノリのアウトレットショップがあるんです。フィレンツェに滞在するたびに必ず足を運んでいました。
駅から28番のバスで行くんですけど、バスを降りて結構歩くんです。2番のバスの方が近くまで行くらしいという情報を得ましたが、今度行けるのはいつになるやら…
で、初めて訪れた時にすごく気に入って購入したティーカップがあるんですが、なぜ一脚しか買ってこなかった…???
もうホントに、私のすることは私でも分かりません。
日本に持ち帰って更に愛着が増してきて、次に行った時はこのシリーズをもっと集めてこようと思っていたんです。
が…
おそらくもう廃盤になったんでしょうね。
全く見ません。
深川製磁でもそうですが、どんどん新しいデザインを出してきて、しばらくすると廃盤になるんですね。お気に入りの湯呑み茶碗があるんですが、それも廃盤。
で、先日、何気に見ていたメルカリ。
食器類、特に陶磁器はジノリだけでなく有田焼、青花、深川製磁、香蘭社、ウェッジウッドで棚が埋め尽くされているので見ないようにしていたんです。(全部お気に入りだから売る気もない)
なのに見てしまった陶磁器。
そしたら、あったんです!
探していた柄のカップが目の前に飛び込んできました。
この柄!
ジノリっぽくないかもしれない。だからあまり出回ってないのでしょうかね…。愛らしい柄です。
大きさが違うから柄の配置がちょっと違いますね。
またどこかで出会えるといいなぁ。
フィレンツェ郊外の工場(アウトレットショップ)は、一級品ではないものを手頃な値段で置いてあったんです。ちょっと傷があったり、金の飾りが少し剥げていたり、でも言われなければ気付かないような、使うには何の遜色もないものばかり。
中には、日本から返品されてきた器もありました。白い陶磁器の肌に1ミリにも満たないような黒い点が付いてるとかで、その部分にマーカーで印がしてありました。そんなに目をこらして見ないよ!と言いたくなるようなもの…
そこでは掘り出し物を探す感じで楽しかったんです。それが2000年前後に新しく建て直して普通のお店みたいになっちゃったんです。
それでも、フィレンツェ市内で購入するよりはお安いです。
ここに、アルベルトと一緒に行ったら「こういう店があったなんて知らなかった!!!」って。現地人が知らないのに、なんで外国人が知ってるのよね…
2016年の夏に久しぶりに行ってきました。
ちょうど入ったら「これからお昼休みです」って。そうでした。忘れてました、イタリアです。長期夏休みに入る前に駆け込みでしたので、この日を逃すと後がない。散策してバールに入ってゆっくりしてまた戻りました。
こういうお店で購入する時はコツがあって、たっぷり時間を掛けて吟味した方がいいです。一級品ではないので、同じ製品でも出来はマチマチ。黒い点やカスレなど、あまり目立たないところにあるものを選びます。上手に選ぶと正規品と全く見分けが付かないくらいです。
また、長時間見て回ることで目が慣れてきて、たくさんある中からどれがいいかハッキリしてきます。面白いもので最初にパッと見た時の印象と、後からもう一度見た時では変わってくるんです。大抵、パッと見て「良い」と思ったものは後から見てもいいんですけどね。
そういうわけで長い時間を費やします。私に付き合わされた息子と娘はうんざりしてたでしょうね…
この時に購入した同じお皿がメルカリで4000円〜10000円で出ていました。みんな使わないのかな。私は使い倒してます!
このお皿、日本で正規の値段だと5400円だそうで。何ユーロで購入したか忘れましたけど、5枚も買ってきたところを見ると安かったんだろうなぁと思います。